冬になり寒くなってくると快適に過ごすために欠かせないのが暖房です。
最近では各家庭に1台はエアコンが完備されているかと思います。
温度設定も18℃~30℃と幅広く設定することが出来ます。
しかしその基準値なんかは意外とあいまいではありませんか。
お部屋の温度は何度なら快適に過ごせるのか。
無駄に暖めすぎていなかったのかなど気になりますよね。
今回は環境省が推奨する暖房の設定温度について考えていきましょう。
また赤ちゃんにとっての暖房は大人と同じでも大丈夫なのか。
どのくらいの温度が適温なのかについても見ていきたいと思います。
目次
環境省が推奨している暖房の設定温度は20℃!
まず環境省が推奨している暖房の設定温度ですが、平成28年度発表の内容によりますと20℃となっています。
これには理由があり、一番には地球温暖化対策の一環として推奨しているということです。
各家庭にかなり普及してきた暖房機器が、一斉に冬になり使用を開始すればCO2などの温室効果ガスが大量に排出されることになります。
当然設定温度が高ければ高いほど暖房機器の稼動が増しますので、それに比例して温室効果ガスの排出量が増えてしまいます。
イコール地球の温暖化がさらに進んでしまうということです。
地球温暖化が進むことで何が問題になるのかというと
- 平均気温の上昇(100年後には4℃上がると言われている)
- 自然災害が増える
- 海面が上昇することで移住を余儀なくされる人々が出る
- 動物がいなくなり生態系の変化が起こる
- 自然がなくなり食料不足になる
- 水不足の地域もでる
- 伝染病や飢餓が広がる
このようにわたしたちや未来の子供たちにとってとても深刻な問題と隣り合わせなのです。
ですので環境省は暖房の設定温度を20℃にして快適に過ごすライフスタイル「ウォームビズ」を推奨しています。
20℃とはどのくらいの温度?
気温の感じ方は住む地域や人の感覚によっても変わってきますが、一般的に20℃は少し肌寒いと感じる温度になります。
長袖の上に軽く羽織るものがあれば寒くなく快適に過ごせる温度です。
風が吹いていたりすると体感温度も変わってきますが、室内では風などの影響がないのでこのような服装で問題ないでしょう。
ウォームビズ「WARMBIZ」は衣食住も提案
暖房機器の使用をひかえて快適に冬を過ごすために「ウォームビズ」では衣食住に加え入浴や運動の工夫が考えられています。
衣
暖房機器に頼らず、衣類によって体を温めようということです。
特に太い血管が集まる首、手首、足首は冷やすと体温が下がってしまいますのでマフラー、手袋、レッグウォーマーの使用することで体が冷えないでいられます。
寝る時も首にタオルを巻いて寝る工夫をすることで体温を逃がさないことができます。
冷え性の人には家の中でもひざ掛けをこまめに使うことで冷え防止になります。
食
冬の食事は定番の鍋で体もお部屋も温かくが一番です。
家族がひとつの部屋に集まって鍋を食べることで他の部屋の無駄な暖房を使う必要がなくなります。
また食材にも冬ならではの体を温めるしょうがや根菜類などを多く入れると効果的です。
住
室内はなるべく暖かい空気が逃げないような工夫が大事です。
窓はお部屋の温度を下げてしまいますので、厚めのカーテンをしたり、断熱シートを窓に貼るなどの工夫をすることで防ぐことができます。
なお、温かい空気は軽いため上の方に溜まってしまいます。
ときどき扇風機などをつけて空気の循環を行うと良いようです。
室内には温度計、湿度計を置いて実際の温度を目で見ながら環境を整えていくことが良いでしょう。
ウォームシェア
環境省ではさらに「ウォームシェア」を推奨しています。
ウォームシェアとはなるべくみんなでひとつの場所に集まって無駄な暖房を使わないようにしようという運動です。
家族それそれが各部屋で暖房をつければ無駄なエネルギーを使ってしまいますが、ひとつの部屋で過ごせば暖房の使用も1台のみで済みます。
また公共施設などにみんなで出掛けて家庭での暖房使用はなるべく少なくしようということも提案されています。
赤ちゃんはエアコンなど暖房機器の乾燥に気を付けて!
赤ちゃんは大人と同じ設定温度でも大丈夫なのか気になりますね。
生まれたばかりの赤ちゃんは、大人と違い体温調整機能がまだ未発達なため、室温調整はすごくデリケートになる必要があります。
少しでもお部屋の温度が高すぎたり低すぎたりするだけでも赤ちゃんは体調を崩してしまいます。
ですので寝ている赤ちゃんの近くに温度湿度計を置いて、常に気を配るように心がけましょう。
冬場の赤ちゃんに適している室温は18℃~22℃といわれています。
さらに湿度にも十分注意しなくてはいけません。
赤ちゃんにとって快適な湿度は40%~60%といわれています。
エアコンなどの暖房機器によって部屋は乾燥するため加湿器を併用して湿度調整もしっかり行いましょう。
部屋が乾燥してしまうと鼻や喉の粘膜が乾燥し、ウィルスや菌に感染しやすくなってしまいます。
毎日の赤ちゃんの状態をお母さんがきめ細かくチェックして健康管理をしていくのがもっとも重要です。
基本的に赤ちゃんの体温は大人よりも高いので、着るものや布団もやや薄めが良いとされています。
一番は赤ちゃんのからだに直接触れて汗をかいていないか、からだが冷えていないかを、お母さんが直接肌で感じることが大事です。
毎日赤ちゃんに触れることで赤ちゃんのからだのちょっとした変化を敏感に感じることができるようになります。
まとめ
今回は環境省が推奨する暖房の設定温度や赤ちゃんの室温について詳しく見てきました。
環境省によると冬場の暖房の推奨温度は20℃となっています。
今まで無駄に高い温度設定になっていませんでしたか。
20℃でも衣類をしっかり羽織れば十分快適に過ごすことができます。
赤ちゃんにとっても20℃であれば快適に過ごすことができます。
しかし、温度ばかりに気をとられていると、お部屋の乾燥が進み風邪やインフルエンザに感染しやすくなる恐れがあります。
湿度は40%~60%に保つように必ず加湿器も併用しましょう。
環境省は地球温暖化対策のためになるべく暖房機器の使用を少なくするよう呼びかけています。
過ごしやすい未来の地球のためには無駄なエネルギーを使わないことが大事なんですね。
各家庭が部屋の温度を上げれば上げるほど地球は温暖化が進んでいくということをもう少しみんなが強く認識する必要がありますね。