同じ会社で5年頑張った社員のみなさんはこの“5年目”という位置づけをどう感じているでしょうか?
3年まではとにかく雑務や自分の仕事を覚えるのに精一杯で我慢してがむしゃらに働くことが多かったのでは?
それが5年程経つとどうでしょう。大分仕事にも慣れてきて、職場の同僚や上司ともよりよい関係を築き自分の仕事に責任や誇りを持てるようになる頃ではないかと思います。
“石の上にも3年 風雪5年”という言葉知っていました?
あれには実は続きがありまして
“石の上にも3年 風雪5年 苦節10年 スペシャリスト20年”だそうです。
私、詳しく知らなかったんですが、プロ野球で監督として活躍した野村克也元監督の言葉だそうでビジネスの世界でもこの言葉は使われているそうですよ。
その5年目くらいに任されることが多いのが新入社員の教育です!
面倒くさいですよね。
疲れますよね・・・・
苦手な人多いですよね~
わかります わかります
でもこれも仕事の一環なのです。
初めからマイナスイメージを持たず、色々な視点から新入社員教育に臨んでみましょう。
目次
新入社員の教育に疲れる理由とは
新入社員の教育に疲れる理由として私が経験して思ったことは
他人を教育するということに慣れていない
そもそも誰も教育の仕方というものを教わっていないため、最初は教育のスキルなんかありません。
仕事を教えるということは、その仕事が出来るということ以外にも、指導する側に教えるという技術が実は必要になります。
これは新人と一緒で経験を積むことによって徐々に磨かれていくことだと思います。
ただし中には人に物事を教えることが向かない人もいるので、その時は上司に相談してみましょう。
名プレーヤーは必ずしも名コーチになれるとは限らないのです。
新人のひとりひとりに個性があるから
世の中には色々なタイプの人間がいるのでそれぞれに合った指導が必要です。
指示したことができない。引っ込み思案であまり発言できない。分からないことを聞けない。メモを取らない。とにかく一人ひとり違うのです。
ひとりひとり能力も違えばペースも違います。
みんな同じようなタイプの新人ならいいのですが、タイプの違う新人が多くいるとその人に合わせて指示を出してあげなければいけません。
私も当初は同じように教えていたのですが、やはり簡単な仕事でもできない人とできる人がいるんだなと痛感した瞬間でした。
新人が自分より年上
新人だからって年下とは限りません。年上でも誠意をもって新卒と同じような態度で取り組んでくれる後輩もいますが、私が教えた年上の新人は少なくともそのタイプではありませんでした。
年下に指示されるのが嫌、朝の挨拶はされないとしない、有休がないと文句を言う、間違いを指摘すると不機嫌になる、仕事中もタメ口 などなど。
さすがに上司に相談した経験があります。
このタイプが一番疲れるんですよね。そういう社員は履歴書を見ても職場を転々としていたので履歴書からも何かの発見ができるかもしれませんね。
新入社員の指導でやってはいけないこととは
何事にもやってはいけないことってありますよね。
新人指導でもこれだけはってことがあったりします。
色々なことを次から次へと教えない
慣れない職場に新人は心身共に疲れているはずです。
右も左も分からないところで、いっぺんに色々なことを教えても結局は理解できません。
毎日ひとつ覚えたら(インプット)、実践させる(アウトプット)。
これを繰り返し行うことで、早く仕事を覚えることが出来ます。
友達のような間柄になってはいけない
最近の新人は嫌なことがあるとすぐに辞めてしまったり、会社に来なくなってしまうということをよく耳にします。
だからと言って何もかもなあなあにしてしまうのはよくありません。
あまり親しくならずきちんと上下関係を明確にしておきましょう。
はっきり言えなければ新人教育はできません。
これくらいなら出来るだろうと仕事を任せない
入社5年目ならこんなこと簡単すぎて誰でも出来ると思えることでも新人には簡単ではありません。
今の自分目線で考えずに、自分が新人の頃を思い出して、一つずつ丁寧にポイントを押さえながら指導して行きましょう。
すぐに叱らない
できていないからと言ってすぐに叱るのはNG!
誰だって怒られたくないし、怒られて気分がいい人なんていないのです。
どうしてできていないのか?どうしたら間違いを防げるのかを見極めて指導しましょう。
教育をすることって実は自分のスキルを上げることにもつながるんですよね。
教えてみて初めて発見できることがたくさんあります。
とにかく簡単なことでも1回教えたら出来るようになるとは思わないよう心してかかりましょう。
じゃあどうすればいい?教育のコツとは
新人の性格をある程度理解する
詳しく理解する必要はありません。
例えば・・・
- 指示したことはきちんとできるがそれ以上のことはやらない
- 分からないことを進んで聞けない
- 自分の意見をきちんと言えない
- 全体的にやる気がない
- 敬語をきちんと使えない
- いろいろ仕事を任せるとパニックになってしまう
- アルバイトと正社員の違いを理解していない
一度にたくさんの新人教育を任されるとかなり大変だと思います。
新人の個性や特性をある程度理解して対応するといいでしょう。
あまり深く考え過ぎると教える方もストレスになってしまいます。
柔軟な態度で一つずつ問題を解決していってほしいと思います。
仕事を教えたら復習の時間を与えてみる
私が教育した時もそうでしたが教えてもただ見ているだけでメモを取らないという新人が必ずいました!そのたびにメモをとってと言ったことを覚えています。
中にはメモ帳やボールペンの1本も持っていない人もいるんです。
教えている途中にメモを取るって結構大変で、ゆっくり指導してくれる人もいれば早口でサクサクと説明する先輩もいます。
基本は昼休みやちょっとした空いた時間に自分でメモの内容をまとめたりする新人もいますが、それが全てではありませんよね。
当然やらない人もいて、メモをとったけど、何を書いてあるかちんぷんかんぷんという人もいます。もしそんな人がいたら、少しだけ復習の時間を取ってあげると良いかもしれません。
昔は“仕事は先輩を見て覚える”とか“復習の時間は業務時間外にやる”のが当たり前と言われていたかもしれませんが、このご時世そうではないようで臨機応変の対応が必要になってくると言えますね。
公私をしっかり使い分ける
いつもガミガミ厳しい指導する立場の先輩でも、休憩時間や飲み会で少し違う一面を見せるということも信頼関係を保つ秘訣だと思います。
やっぱりいい意味でのギャップって好感度も上がりますよね。
アメとムチを使い分けることも大事になってきます。是非優しいオチャメな面も披露してみて下さい。
また自分が新人だった時にどんな指導を受けたかを振り返ってみるのもいいかもしれません。
“新人は仕事が出来なくて当たり前”という言葉をつねに頭にいれておきましょう。
まとめ
入社して5年ほど経つと仕事仲間との信頼関係が確立され、仕事も面白くなってくる時期です。
それに加え新人の教育も任される人も多くなってきます。
人に物事を教えるというのはとても大変です。
でもその指導した新人が仕事を覚えた時に、少しだけ楽になった自分を想像しながら指導してみて下さい。
新人を育てる上で大切なのは、頭ごなしに叱らない、仕事は簡単なものから1つずつ確実に教えていく、年齢が近い場合は友達感覚ならないようにするなどに気を付けて先輩後輩の信頼関係を作っていってください。