妊娠・出産をして数日が経過すると、ママの身体は赤ちゃんを育てるために母乳を出そうとする指令を脳から受け本格的に胸に母乳が溜まり始めます。
昔はほとんどの人が母乳育児だったと思いますが、粉ミルクが浸透してミルク育児が主流になったものの、今現在ではまた母乳育児の重要性が見直されミルク育児よりも母乳・又はミルク+母乳の混合育児の割合の方が多いと言われています。
授乳をすればするほど体は母乳を生産しようとするんです。すごいですよね。
そのまま出さずに溜まりっぱなしになっていたり、食べ物や飲み物によっては乳腺炎やしこりができるトラブルが起きます。
一度くらいは“胸にゴリゴリのしこりが急にできた”“高熱が出て胸が痛すぎる”という乳腺炎になった経験があるかと思います。
そのしこりですがいったいどんなものなんでしょう。卒乳してもしこりがまだ残っているという人もいます。
今回は「しこり」についての知識や、しこりを残さない為にはどうしたらよいかについて知っておいてほしいと思います。
目次
卒乳後にしこりを残さないためのケア方法とは
主に2つの方法がケア方法として推奨されているようです。
急に母乳をストップさせる場合のケア方法
- 極力胸に刺激を与えない(触れない)
- 赤ちゃんに母乳をあげない
- 血行が良くなると胸が張るため湯船につかることは避ける
- 胸を冷やす
特に乳首に刺激を受けると脳が母乳を出せと指令を送ってしまうので注意しましょう。
母乳をストップさせたからと言って、急に出なくなるわけではありません。
胸がパンパンに張り、何もしなくても母乳がポタポタ落ちる人もいます。
母乳をストップして最初の3日間は胸が張りやすい人が多く一番つらい時期になります。
どうしても我慢できないときは、「圧抜き」をして少し母乳を出しましょう。
*圧抜きの注意点*
- 乳首は刺激しない
- どうしても辛いときにやる
- 1日多くても3回まで。(1回につき50cc以下が目安。)
- 毎日やらない
圧抜きの方法は動画があったので参考にしたい方はどうぞ。↓
スケジュールの参考
① 1日目~3日間・・・何もせずに極力我慢(痛くて辛いときは圧抜きは可)
② 絞り切る→1週間我慢(圧抜き可)
③ 再び全て絞り切る
④ 1ヶ月間我慢(圧抜き可)
⑤ 再び全て絞り切る
このように絞る感覚を徐々に広げていくと、体も徐々に母乳を作ることを止めるので
胸の張りは圧抜きをしなくてもだんだん落ち着いてくるそうです。
スケジュールについては母乳外来や助産院などでもやり方が異なったりするので一度聞いてみるのが確実です。
数か月かけてゆっくり授乳回数を減らしていく方法
私はこの方法ですっきり卒乳できました。
時間に余裕がある人は赤ちゃんのためにもオススメです。
離乳食が3回食になったことを目安にして授乳回数3回→2回→1回→1日おき→2日おき→卒乳というのを数ヶ月かけてゆっくり減らしました。
赤ちゃんの様子と相談して進めてください。
特にしこりが残ることもなく卒乳できたのですが念のため母乳外来で胸のチェックもしてもらいました。
相談するときは事前に行きたい医院に電話で確認してくださいね。
予約制が多く急に行っても診てもらえない場合が多いです。
乳がんとの関係は?
余談ですが卒乳後にできたしこりが乳ガンの原因になるのか?
その辺はとても心配になりますよね。
確実にしこりが母乳の成分によるものだった場合は、ガン化することはないと言われているそうですが、いつどのように出来たしこりなのかは調べてみないと本当のところわかりませんよね。
そのためには卒乳時に、しこりが無い状態にしておくといいですよね!
母乳の成分が固くなったものと思い込んでいて、実は別に腫瘍ができていたということも充分あり得ます。
胸のしこりを作らないケアをして、セルフチェックと定期的な乳がん検診をするのが重要ですね。
卒乳して6ヶ月~1年は正確な結果が出ないなんて言われていますが、心配なときは躊躇せずに病院で診察を受けましょう。
乳がんは若くても発症します。
卒乳後の母乳の絞り方
有名なのが「おにぎり絞り」という方法です。
「しこりを残さないためのケア方法」で説明した通り、絞り切る間隔が徐々にひらくと母乳の分泌は減少します。
出し切るときは圧抜きとは違い、大きめにおにぎりを握るような感じでしっかり出し切るのがいいようです。
両手を使っておっぱい全体を包み込むようにして、外側から内側に向けて絞り出してみましょう。
*おにぎり絞りの注意点*
- 乳輪を刺激しない
母乳は出し切らなくても時間の経過とともに自然に吸収されていくようですが、出し切ることによって乳腺炎の防止や、次の妊娠出産時に母乳が出やすくなると言われているので、絶対にやっておいて損はありません。
できればすっきりさせておきましょう。
卒乳後にする正しい胸のケアのやり方とは
ある程度のケアが終了してもしばらくの間は母乳が出続けます。私も1年くらいは刺激をすると僅かですが母乳が出ていました。
しかし日常生活で特に気を付けていたことはなかったです。
一応トラブルを防ぐための方法が色々あったので紹介しておきますね。
- おっぱいを冷やす
血行が良くなると母乳が分泌されてしまうため、湯銭に浸かるなどおっぱいを温める行為は避けましょう。張っていた場合も冷やすことは有効なので濡れタオルなどを利用して冷やしましょう。
- 食生活に注意
母乳育児で推奨されている食生活がオススメです。
体質よって食べ物による影響は異なると思うので、個人的にトラブルを起こしやすい食べ物は完全に母乳がストップするまでなるべく避けるか、少しずつ取り入れていくようにしましょう。
- おっぱいマッサージをする
これについては症状がまだあるなど必要だと思った場合で良いのかなと言ったところです。
- 卒乳後の下着選び
卒乳するとほとんどの人がブラジャーのサイズが変わります。
一度下着売り場できちんと測ってもらい自分のサイズを知りましょう。
自分に合った下着をつけることで体の歪みやバストを整える効果も期待でるそうですよ。
しこりや乳腺炎が出来やすい原因とは
どんな状態のときに乳腺炎やしこりができやすいかというと、母乳の分泌が多い状態で急に止めてしまうことや、食生活の乱れなどが主に原因かなと経験から思います。
食べ物については個人差もありますが、糖分を取り過ぎるとしこりになりやすいようです。お菓子、餅類、糖分の入った飲み物なんかは有名です。
ちなみに私はジュースやスポードリンク、炭酸飲料(無糖も含む)を飲むと乳腺炎を発症。すぐに胸に石のようなゴロゴロしたしこりができ、主人もかなり衝撃を受けていました。
そしてなにより痛くて辛過ぎる。
とにかく赤ちゃんに母乳を飲んでもらったり、それでもダメなときは母乳外来にお世話になりました。
それ以降はノンカフェインのお茶や水に切り替えたりして乗り切ました。
自分の体ことを知ってしこりが出来にくい食生活をしたいところです。
まとめ
卒乳後にもししこりが出来ていると分かったら、まずはそのしこりの成分を知ることが重要になってきます。
母乳の成分なら問題はないですが、万が一ガンということもあり得るわけです。
心配なときは一度病院で検査をしてもらいましょう。
これから卒乳を考えている人は、しこりを胸に残さないケアをして少しでも不安要素を取り除いておきましょう。
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