6月になるとプールが始まるところも多くなります。
しかし毎年プールで気を付けたいのが感染症です。
今年はプール熱が流行しています。
子供がプール熱になると咳などから大人にもうつることがあるので注意が必要です。
プール熱について詳しくみていきましょう。
目次
プール熱とは
プール熱とは正式名称で咽頭結膜熱といいます。
急性のウイルス感染症で咽頭炎や結膜炎をともなう病気です。
夏になるとプールで感染することが多いことからプール熱と呼ばれています。
プール熱はどのような原因で起きるのでしょうか。
プール熱の原因は
プール熱になる原因はアデノウイルスと呼ばれる非常に感染力の強いウイルスによって引き起こされます。
アデノウイルスには51種類もの型があるといわれています。
3型のアデノウイルスに感染している子がプールに入ることで、目やになどから水を汚染さえ人から人へ集団感染します。
プール熱になった場合によく見られる症状とはいったいどんなものがあるのかみていきましょう。
プール熱の症状は
プール熱の症状は主に結膜炎、咽頭炎、発熱です。
潜伏期間は5~7日といわれているため感染してもすぐに症状があらわれません。
最初は急な発熱が起こり、そして喉が腫れて目の充血があらわれ目やにが出たりします。
熱は40℃近くまで上がることもあり、扁桃腺が腫れて痛みをともないます。
目には充血のほかに痛みやかゆみ、目やに、涙が止まらないなどの症状が出て来ます。
これらの他に頭痛、吐き気、下痢などの症状を併用することもあります。
通常は熱が出ても4~5日で下がり、ほかの症状も軽くなりますが7型のウイルスに感染すると肺炎を併発して重症化することもあるので注意が必要です。
プール熱といってもこれら全ての症状があらわれるというわけではなく症状は人によってまちまちです。
プール熱に注意しなければならない時期はいったいいつなのでしょうか。
プール熱の流行時期は
毎年プール熱は6月から流行しはじめて7月~8月にピークを迎えます。
ウイルスは年中いるので最近では冬にも感染が見られ流行することがあります。
感染しやすいのは主に5歳以下の子供が全体の8割を占めます。
赤ちゃんに見られることは少なく幼稚園児に多い病気ですが、咳やくしゃみによって上の子が感染すると赤ちゃんにもうつることがあります。
そして子供から大人へ感染することもあるので看病する大人にも注意が必要です。
プール熱は子供から大人にうつる
大人でもプール熱になることがあります。
大人の主な感染ルートは感染した子供から大人にうつることです。
プール熱に感染した子供の咳やくしゃみを大人が吸い込むことで飛沫感染します。
また子供が咳やくしゃみをした際に汚染された物に触れたりすることで接触感染します。
子供がプール熱になったら感染しないように細心の注意が必要です。
アデノウイルスには直接効く薬はないので対症療法がとられ、解熱剤や抗菌点眼薬などが処方されます。
プール熱は症状が治まったあとも2日間は自宅で経過を見ることが義務付けられています。
それが他の人へうつさないための予防になります。
子供から大人にうつったとしても同じ症状が出るとは限らず人それぞれ症状の出方が違うことがあります。
子供に症状があらわれたら大人は自分がうつらないようしっかりと予防することが大事です。
プール熱の予防方法は
プール熱の予防にはアデノウイルスを体内にいれないことが重要になってきます。
そのためには手洗い・うがいをしっかりしてよく消毒をする必要があります。
プールの後にはシャワーをよく浴びて目をよく洗うことが必要です。
子供がプール熱に感染してしまった場合には大人は子供との深い接触を避けましょう。
子供からの咳やくしゃみを受けないようにマスクを着用したり、手洗い・うがいをよくして体内にウイルスをいれないことが大事です。
子供が使ったタオルや洗面器などを一緒に使うとうつるので別のものを使うことと洗濯も別にすることが必要です。
ウイルスが付く可能性のある手を不用意に目や口に運ばないように気をつけましょう。
目や喉の症状が消えた後も子供の便や唾液にはアデノウイルスが2週間ほどいることがあります。
排泄後の手洗いはしっかりさせるようにしましょう。
まとめ
プール熱はアデノウイルスによる感染症です。
発熱、喉や目の充血が主な症状になります。
プールで子供がうつる可能性が高いためプール後は目をよく洗い手洗いうがいをきちんとさせることが大事です。
またプール熱にかかった子供から大人へ感染することがあるので看病する大人も予防することが必要になります。
子供が使った物は共有しないことや口にしないことがとても大事です。
子供と似たような症状が出た場合は感染の疑いが強いため早めに病院で受診することをお勧めします。
子供とまったく同じ症状が出るとは限らないのでくれぐれも注意しましょう。