トリーチャーコリンズ症候群の特徴、手術、原因、遺伝など

トリーチャーコリンズ症候群
トリーチャーコリンズ症候群

トリーチャーコリンズ症候群をご存知ですか。

トリーチャーコリンズ症候群の当事者による体験談を紹介した「顔ニモマケズ」という本が話題になっています。

トリーチャーコリンズ症候群の特徴、手術、原因、遺伝などについて詳しく見ていきたいと思います。

 

 

目次

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トリーチャーコリンズ症候群の特徴とは?

トリーチャーコリンズ症候群とは生まれつき顔のバランスが崩れてしまっている病気で主な特徴として以下のようなものが上げられます。

・5万人に1人といわれる生まれつきの難病

・下に目が垂れ下がっている

・まぶたがない

・あごやほおの骨の一部がが欠けて足りない

・顔の下半分が小さいまま成長する

・上唇や口の中の上側の部分(口蓋)が
 裂けている

・言葉が上手に話せない

・食事が上手く取れない

・あごが小さいため噛み合わせが悪くなり
 呼吸困難になる場合がある

・耳の形が崩れたり耳の穴がなかったりする
 ため聴覚障害がある

実生活においての障害による苦労もありますが、何よりも外見的な差別を受けることによって社会生活を送るのが困難になっているというのがおおきな特徴となっています。

見た目が人と違うという理由で「いじめにあったり」、「仕事に就けなかったり」、「恋愛が出来なかったり」という「見た目問題」の現実に直面して深く傷つき悩んでいるようです。

 

トリーチャーコリンズ症候群の手術とは

トリーチャーコリンズ症候群の主な手術や治療法に関しては以下のようなものがあるようです。

【口蓋裂、口唇裂の手術】

口蓋の粘膜を剥がして中央に寄せて塞ぐ方法と粘膜と骨膜を一緒に剥がし中央に移動する方法があります。

手術を行う最大の目的は正常な言語機能を獲得するためです。

口蓋裂は口腔と鼻腔がつながっているため飲む、食べるということが困難になります。

鼻や耳への感染症も起こりやすくなります。

【歯列矯正】

口蓋裂にともなって歯の本数が少なかったり歯が小さかったり、歯並びが悪くなりうまくかみ合わないことがあるため歯並びや嚙み合わせの治療が必要になります。

【骨の延長手術】

生まれつきあごが小さかったり骨が未発達なため骨の延長手術をする場合があります。

骨を人工的に骨折させて骨が再生する過程で出来た仮骨をゆっくり引っ張って骨を伸ばしていく治療法です。

【頬骨への健康な骨の移植】

骨の欠損がある場合は移植して補う。

腰の骨(腸骨)から骨をとってほおやあごへ骨を移植する手術です。

【気管切開(気切)】

肺に空気を送ったり、痰を吸い取るために穴を開けること。

のど仏の下に穴を開けて気管にカニューレを通して気道を確保する方法です。

【外耳閉鎖 骨伝導補聴器】

耳の穴から鼓膜へと続く通路が骨や結合組織によって閉ざされて狭くなっってしまっている状態で音が聞こえづらくなります。

この場合骨伝導補聴器をして音を聞くことができます。

骨伝導とは頭蓋骨の振動が内耳に伝わり音が聞こえるというものです。

 

これらの手術で適切な管理を行っていれば、患者の寿命は一般人と変わりがないそうです。

 

 

トリーチャーコリンズ症候群の原因とは

トリーチャーコリンズ症候群の原因は遺伝子による突然変異のようです。

トリーチャーコリンズ症候群に関連するもので「TCOF1」という遺伝子が確認されています。

90~95%の症例で「TCOF1」の遺伝子の変異が確認されています。

しかしながら同じような症状を持っていながらも「TCOF1」の遺伝子に変異が見られない症例もあるのが事実のようです。

 

トリーチャーコリンズ症候群の遺伝確率とは

トリーチャーコリンズ症候群になる患者の60%は新規の突然変異なのだそうです。

しかしトリーチャーコリンズ症候群は子供にも遺伝します。

トリーチャーコリンズ症候群の患者の子供が生まれた場合、遺伝確率は50%とのこと。

出生前診断は可能のようです。

 

トリーチャーコリンズ症候群の石田祐貴さんに感動!

石田祐貴さんも小学1~4年生の間に手術を10回以上も受けています。

「変な顔」「宇宙人」と笑われたこともあり中学の時は不登校になったといいます。

見た目の問題もありましたが耳が聞こえにくいため会話に入れず人とのコミュニケーションが苦手でした。

石田さんは小学校の時お母さんに「こんな症状で産んだのが悪いんじゃないか!」と言ってしまったことがあったそうです。

しかしお母さんが返した言葉は、「あなたがこの状態で生まれてくれてよかったと思っている」だったそうです。

お母さんのように自分を受け入れてくれる人たちの存在が石田さんの支えになっているそうです。

高校では聴覚支援学校に行き手話を習いはじめたことでコミュニケーションがとれ人との壁も感じなくなったそうです。

高校の時には内面を見てくれる彼女もできたといいます。

現在は筑波大学大学院で障害についての研究をしているそうです。

石田さんは「顔ニモマケズ」で体験談を語った1人。

「世の中にはこんな人がいるんだ」と知ってもらえる機会になればいいと石田さんはおっしゃっています。

石田さんは前向きでとても素晴らしい方だと思います。本当に心がきれいな方なんでしょうね。

その石田さんの内面を見ていた彼女もとても素敵な方ですね。

そして何より石田さんのお母さんの言葉が一番素晴らしいです。

他のお母さんももし子供に聞かれたらまっすぐに答えてあげて欲しいと思います。

 

まとめ

今回はトリーチャーコリンズ症候群について詳しく見てきました。

調べていてもまだまだ情報が少なくあまり世間に知られていない病気なんだと思いました。

この本やニュースがきっかけでもっともっと広く知れ渡ったらいいなと思います。

トリーチャーコリンズ症候群は5万人に1人という難病です。

成長に応じて何度も手術を繰り返さなければならないようで本人も家族も大変なご苦労をされているみたいです。

原因は遺伝子による突然変異でした。

わたしも知識がなかった1人としてお会いしたら正直驚いてしまっていたかもしれません。

知らないというのは本当に恐ろしいことなんだなと思います。

トリーチャーコリンズ症候群がたくさんの人々に知れ渡ることを祈っております。

 

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